倉庫番

花火のシーズン到来です。
いつも打ち上げ花火のことばかり書いているので
今日は玩具花火、店頭で買えるやつの思い出でも書きます。
僕が学校を出て新卒で就職した花火会社は
当時、「花火の総合商社」というキャッチフレーズを標榜していまして。
カタログとか会社の封筒にも印刷されてました。
花火の事なら何でも対応できるからだそうなのと
80年代後半、バブル真っ盛りの当時は「総合商社」というのが何だかカッコよい時代で
僕も「そういうの」目指して学校で貿易を勉強してましたし
会社の思惑と一致したので採用されたわけです。
で、金の卵とか幹部候補生とか散々チヤホヤされて
入社してみれば地獄の始まりと、当時は「ありがち」な社会人スタートでした。
同期入社が僕の他4名いたんですけど
最初の2週間くらいは全員で「玉貼り」っていう工程、
花火の玉の外側に糊付け済みの短冊状のクラフト紙を貼り重ねる仕事を教わってたんですね。
貼り付けては、細長い板を使って床にゴロゴロやってシワを伸ばす。
球だから、きれいに貼るのが結構難しいの。
そのうち僕ひとりだけ工室から部長に呼び出されて
会社は打ち上げ花火だけじゃなくって玩具花火も取り扱いしてるんですね。
で、それらはけっこう広い会社の敷地内に立ち並ぶ倉庫のうち
4つが玩具花火専用の倉庫になってて。
カタログを渡されて、そこから商品のピッキングを指導されて。
フォークリフトの扱い方も教わって。
打ち上げ花火は6月下旬からシーズンだけど
玩具花火は問屋に出荷して店頭に並ぶタイムラグがあるから
入社直後から既に最盛期に入っててね。
で、気温も上がってきてさ
倉庫は火薬庫だから窓なんか無いし通気口すら無いのね。
漏電火災のリスクがあるから照明設備さえ一切ない。
で、子供のお使いよろしく出荷伝票に記載の商品を各倉庫まわってピッキングしてくワケです。
円筒状の花火にありがちな重りに土を詰めてるタイプなんか1ケースで結構な重量だし。
運送屋が集荷に来る、時間制限あるしさ。
で、同期の仲間らはみんな雑談しながら玉貼ってるのに
自分と全く労働の性質が違うわけですよ。
自分だけ貧乏くじ。
倉庫番ただ、だんだん商品の場所も覚えて
要領が身に付いてくるとマトモに働くのがアホらしくなってきて
各倉庫に積んである花火のケースを表から見えないようにフラットな場所を作って
そこで横になって寝てたり。
倉庫の中、しかも上の方は結構気温が高くて
決して快適じゃなかったんですけど
背に腹は変えられないと言いますか
可能な限りサボってた。
だけど、さすがに部長は前任者だけあって、時々それを見破る。
あまり長く寝てると呼びに来るワケです。
すると僕は倉庫の奥で「商品を掘り出してました」みたいな振りして。
まぁ、
学校出たての20代前半の小僧に「給料や地位は後からついてくる」なんて解りませんから
その時は不満タラタラでしたね~。青かった。
ご機嫌取りなのか何なのか新卒では僕だけ
入社から2カ月後の6月に海外出張に連れて行ってもらいましたけど
そんなんでは怒りは納まらなかったです。

と、まぁ今頃店頭を賑わせはじめた玩具花火の裏で
四半世紀前
フラフラになって働いてた倉庫番の思い出。
花火ひとつとっても、人によっていろんな思いがあるものだなと。
某フゥさんが書いた歌を聴いてて思い出したんですけど
人様のブログにこんな長編コメ書けるわけないしw
というわけで長々とスミマセンでした。

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