前編、読んでくれたかな?
視界は水墨画
というわけで視界は物理的に暗いし
目ん玉は今後何度も焼かれる予定だし。
「まぁ目は2つあるから大丈夫!」って言ったら奥さんにドッ叱られるし
僕らは憔悴しきって、総合病院の広いロビーでお会計を待っていました。
カネ払ってくらぁ
そして僕のお会計票の番号がディスプレイに出たから無人精算機に並びました。
いよいよ次は僕の番。
ってなったら…

有人のお会計窓口の若いおねいさんが手招きしてくれてたので
僕は自動精算機の列を離れて、そちらに向かいました。
「待ち時間減らしてくれてありがとぅ~」的な~
挨拶交換?

僕がアクリル越しでおねいさんの前に到着すると
彼女は自分の名札を僕によく見えるようにして
「サカイです」って言ったので
僕は間髪入れずに「網です」って名乗りました。
僕だってビジネスマンの端くれですから
相手が名乗ってきたら反射的に自分だって名乗るわさ。
それと同時にクレジットカードを彼女の前に出しました。
つい先ほど並んでいた自動精算機に突っ込むために
手に持って用意していたのです。
なぜか握手

すると彼女は手を差し出してきたので
僕も瞬時に片手を差し出して彼女の手を握ろうとしました。
ほんの0.1~0.2秒のうちで
「握手?変なルールがあるものだな」とか思いつつ。
すると彼女は手を引っ込めつつ
2割増しくらいの大きな声で
「タカシ君のお父さんですよね!サカイです!」って!
あちゃぁぁぁ!
息子の幼稚園時代からの同級生で
サッカーチームメイトの嫁さんだわwww
だってバカなんですもん
僕は慌てて「夫は元気にやってるかね?」とか
威厳を取り繕うとしましたが後の祭り。
アフターフェスティバルだね。
四半世紀前から家族ぐるみの付き合いなんよ~
彼女の義父とは先月一緒に飲んだし、
彼女の義母にウチまで送ってもらったし、
夫の兄弟たちも全員幼児時代からよく知ってる。
そこへ今日の「タカシ君のお父さんのバカっぷり」は瞬時に伝わる事でしょう…
というわけで先ほどの憔悴も、どこに行ったやら。
僕たちは笑顔で病院を後にしました♪
バカ万歳!